編者の編み物45

10月も半ばを過ぎ、徐々に秋本番に向かっているように思います。この日の教室では、秋を飛び越えて、雪深い会津の里の景色を描きました。

名もない滝から水が流れ落ち、こんもりと降り積もる雪の間から、こちらに向かって流れてきています。遠くには雑木や山も見え、川の音以外は何も聞こえないような場所です。

雪の質感や川の流れなど、先生のお手本はすらすらと描かれていきますが、いざ描いてみると、積もった雪の表現や、木々の合間に見える山の距離感など、そう簡単には描けないものがありました。

ある一人が、かれこれ20年以上前に、かつての教室の面々と会津を訪れたことを話してくださいました。雪景色の中を電車で走った話や、雪の中でスケッチをした話など、今となっては昔話の一つではありますが、往時の話が弾みました。